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「イノベーションとは何?」を理解しなければ、組織は変わらない

この記事を読むのに必要な時間は約 4 分 34 秒です。

イノベーションマネジメント/高岡 浩三

ネスレ日本の高岡さんが、2020年3月末をもって、社長を退任されます。

私には、高岡さんといえば、イノベーションとイメージがあります。

以前オープンイノベーションの記事で紹介した、 経済産業省のイノベーション100委員会が出している「日本企業における価値創造マネジメントに関する行動指針」という資料にも、高岡さんの名前が数多く登場していました。

本記事では、そんな高岡さんが語る「イノベーションを生み出すためのマネジメント論」について、講義されている動画からの学びを整理していきます。

イノベーションマネジメントを行うための3つのポイント

①イノベーションとリノベーションの違いを理解する

②イノベーションを生むための「NRPSメソッド」を実践する

③社員一人ひとりが起業家の視点を持つ

① イノベーションとリノベーションの違いを理解する

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「イノベーションを起こしたい!」と言う人は、たくさんいますが、皆さんは「イノベーションの定義って何?」と聞かれると即答できますか?

なかなか、難しいのではないでしょうか。

以下は、高岡さんの定義づけです。

イノベーションとは?

顧客が認識していない問題(解決を諦めている問題)を解決したときに生まれるもの

顧客が問題を認識していないため、市場調査では決して見えてこない。提供者側が考え抜くことでしか生まれない。

なお、「イノベーションスキルセット」の要約記事の中で、イノベーションとは、「新結合による価値創造とその社会浸透」 のことと定義されていましたよね。

言葉は違えど、本質的には、私は同じだと考えています。

なぜなら、「解決」の中には、「新たな価値を創造して、顧客が気づいていなかった部分について、価値観を変える」という意味も含まれていると考えているからです。

 

リノベーションとは?

顧客が認識している問題を解決したときに生まれるもの

顧客が問題を認識しているため、市場調査で把握できる。日本企業の多くが、改善や機能追加に対応しているのは、「リノベーション」の領域。製品には、ある程度の完成形があるため、リノベーションだけでは、競合との差別化が次第にできなくなり、低価格戦略に陥ることになる。さらに、リノベーションが暴走すると、誰も求めていない機能が追加されたりすることで、破壊的イノベーションに敗退していく。

イノベーションを起こし続けることでしか、企業の永続の道はない

企業を永続させるには、新たな領域へ挑戦したり、イノベーションを生み出し続ける以外に道はありません。

このあたりの話は、以下の記事でも解説しているので、興味がある方はご覧ください。

 

② イノベーションを生むための「NRPSメソッド」を学ぶ

______5

NRPSメソッドとは、「NR(新しい現実)を見て、P(問題)を見つけて、S(解決策)を提示する」というものです。

誰でも、新しい現実には、たくさん触れています。

例えば、「若者の車離れ」、「高齢化」、「人口減少」などです。

その現実に対して、「なぜ、そのような現実になったのか?」を考え抜き、「ということは、○○という問題がある」と考えるのが、一番難しく、考える力が必要な部分です。

現実のデータや、状況と知識を関連付けて考えていく必要もあるでしょう。

現実をみて、そこに、どのような顧客が諦めている課題があるのか?を探すのが、問題提議であり、仮説の始まりです。

問題さえ、見つけてしまえば、問題に対する解決策を考えるのは、比較的易しいと高岡さんも仰っています。

これは、ビジネスでも、自分の家族関係、友人関係でも、職場環境でも、同じだと思います。

現実を見たときに、「なぜなぜ思考」でアプローチする意識を常に持ち続けたいものです。

③ 社員一人ひとりが起業家の視点を持つ

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それでは、本題でもあるイノベーションを起こすためのマネジメント論について触れていきます。

高岡さんは、「イノベーションは、生まれ持った才能でも、仕事ができるできないとも関係なく、一人ひとりが、考え抜くことでしか生まれない」と仰っています。

これに最も必要なのが一人ひとりの起業家精神の醸成だと言います。

起業家精神とは何か?

ゲイリー・ハメル氏が行った、「いま、経営は何をすべきか」というタイトルの論文の中で、「成功した企業家600人と大手企業の役員600人の差について研究したところ、

その差は、「最後までやり抜く力」と、「オーナーシップ」と、「他人を説得する「力」と「情熱」」という結果が出ています。

組織の中で、イノベーションを生むような、新しい事業を後押しするためには、それを「最後までやり抜く」ための環境整備は、もちろんのこと、

自分が責任者だという「リーダーシップやオーナーシップ」、

理論に現実味を持たせる「説得力:アウトプットの質」や「視野の広さ」、

自分が描ているビジョン(将来的な価値やどんな社会を実現したいかという展望)を人に伝え、協力者を巻き込むための「人柄」や「コミュニケーション能力」

が必要ということですね。

それでは、この「リーダーシップ」や、説得力や情熱を社員に身に付けさせるために、ネスレ日本では、どのようなことをされているのでしょうか?

最後に、それを見ていきましょう。

ネスレ日本が実践するイノベーションマネジメント

ネスレ日本では、2011年より、社員に、「NRPSメソッドにより、自分の顧客を想定して問題を見つけ出し、解決策を仮説検証させる」ことを目的として、社内で「イノベーションアワード」を設定し、イノベーションに関する提案を促しています。

また、一人ひとりからの提案を促進するためにも、人事考課に20%の配分(5分の1は、イノベーションアワードに関する向き合いにより、人事評価が決まるということ)しています。結果として、2500人の社員から、年間約5000件の提案を生んでいるそうです。

そのうえで、ネスレ日本では、「イノベーションアワード」でグランプリを取ったものについては、翌年には、必ず会社を挙げて、戦略の中心に据えて実施するという運営を行っています。その結果生まれたのが、「焼きキットカット」とか、「ショコラトリー」などです。

たしかに、「提案しても、どうせ実行されない」という意識があると、提案する意欲が下がったり、形ばかりの議論になりがちだと思います。「良い提案をしたら、自分がプロジェクトリーダーになれるかも?」という可能性を提示することで、目線を上げて、意欲的に提案する風土が芽生えるのだと思います。

ネスレ日本では、人事研修の時間を、「イノベーションアワード」に置き換えることで、社員のアウトプットの質も上がり、リーダシップも発揮されるようになったそうです。また、社員の考える時間を増やすためにも、「仕事の効率アップ」や、「無駄な作業はやらない」という風土醸成も意欲的に行っています。

おわりに

いかがだったでしょうか?

イノベーションを起こすマネジメントについて、まとめてきました。

私も、企業を永続させるためには、イノベーションを起こし続けるしかない、と考えています。

これは、個人の活躍の話でも同じことが言えるのではないでしょうか?

私も、自分が起こすことができる「イノベーションは何か?」について、今後も考え抜いていきたいと思います!

ではまた!

まとめノート

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税理士 ヒロ

経営者、数字が苦手な方に寄り添い、税務の立場から支援したいという思いから税理士を目指し、20歳の時に税理士試験に合格しました。 その後、資産承継、事業承継に特化した税理士事務所に入社し、日々顧客の満足とは何か、自分の成長の形とは何かを追い求め、7年目に突入しました。 こちらのブログでは、私の日々の学びやアウトプットを記事として投稿しておりますが、会社経営をされる方、新規事業を考えられる方、事業戦略を考えている方の少しでも参考になれば嬉しい限りです。 私のアウトプットを通して、足りないと感じていた1ピースや、改めて見つめなおすべき1ピースを見つけ、考え直す場として活用頂ければと考えております。

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