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リベラルアーツとは何か?”物事の本質を追究するために”

この記事を読むのに必要な時間は約 5 分 43 秒です。

経営者のためのリベラルアーツ入門/高橋幸輝

私は、「哲学×アート×コンテンツ力」を制したものが、時代を制するのではないか?という価値観を持っています。本田の共同創業者でもある藤沢武夫さんの「経営はアートである」という言葉からも感じ取れるように、作品として、どのようなストーリーを語り、仕上げていくかどうかが試されているのではないかと感じております。

そういう意味で、知識は経営を支える側面もあると感じておりますので、教養を身に着ける重要性を改めて考えるために、今回こちらの書籍を取り上げました。

 

この書籍から学べること

①リベラルアーツや教養とは何か?哲学とは何かを知ることができる

②哲学からリベラルアーツにアプローチできる

③文学からリベラルアーツにアプローチできる

① リベラルアーツや教養とは何か?哲学とは何かを知ることができる

教養とリベラルアーツの定義

リベラルアーツを積み上げていくうえで、方向性を間違えないために、定義から理解しておく必要があるでしょう。

まずは、教養とリベラルアーツの定義についてです。本書では、この二つを明確には区別しておりません。

ただ、区別するとなると、

教養とは、英語では、「カルチャー」と表現され、粗野な状態から人為的に耕されたもの

となるそうです。「カルチャー」は、「文化」のイメージが強いですが、「文化」は、「カルチャー」の二つ目の意味らしいですよ。人間が耕していくという意味では同じですが、同じ英単語というのも面白いですね。

次にリベラルアーツの定義についてです。

リベラルアーツとは、古代ギリシャからある言葉で、修辞学、論理学、文法学、数学、幾何学、天文学、音楽という自由7科のことを言うそうです。リベラルは「豊富な」、アーツは、「学問」という意味となるそうです。

と、誰かが積み上げてきた知識という意味では、同じなので、本記事でも、教養とリベラルアーツは区別しない形で、以下進めていきます。

求められるリベラルアーツの種類

リベラルアーツとは何かを考えるうえで、一番大事なのは、場面によって、求められるリベラルアーツは違うということです。

環境には、社会と世間の大きく二つの側面があります。

社会とは、人為的、近代的、制度・形式、大きな世界

世間とは、自然発生的、古来から存在、義理と情、小さな世界

といった違いがあります。

私たちは、大きな社会という枠組みの中で、ビジネスを行っているわけですが、向き合うべきは、顧客や世間というイメージでしょうか。

私は、以下のように区分して、落とし込みました。

「社会に求められるリベラルアーツ(教養) 」=常識を知ること、集団的な心理を理解すること、ルールを理解し、タブーを知ること

「世間に求められるリベラルアーツ(教養)」=自分自身の価値観、人間としての魅力、「この人が良い」と感じてもらえるための物語を語れること

哲学とは何か

定義の最後として、哲学についても触れておきます。

哲学とは、物事の意味について、どんどん遡り考え、限界まで抽象化させて本質や真理に辿りつこうとする作業のことを言うそうです。

ルールや価値観、既成概念の根源は「なにか」、立場を変えればどうなるか、横断的に見ればどうなるかを考える姿勢ということなのでしょう。

 

② 哲学からリベラルアーツにアプローチできる

リベラルアーツと言えば、哲学的なことをイメージすることが多いですよね。

本書でも、数多くの哲学者を取り上げ、リベラルアーツにアプローチされています。

本記事でも、いくつか取り上げます。

「無知の知」(ソクラテス)

知らないと意識したほうが、真理に接近できるとソクラテスは語りました。知らないことを認め、知識を貪欲にアップデートしていこうということでしょう。

知ったかぶりでなんとかなった場合、危機感は薄れていくでしょう。しかし、ビジネスパーソンとしては、発言には、責任が伴うわけですから、信頼を高めていくためにも、知識の習得は必要ということでしょう。

私は、周囲のビジネスパーソンよりは、少しだけですが、読書量は積み上げている自信があります。それでも、読書すればするほど、知らないことがいかに多いかを思い知ります。

勉強とは、そんなものですし、ビジネスパーソンとして生きる以上は、一生勉強なのだろうと思います。

資本主義について(マルクス)

マルクスが語った話の中に、「役に立つ物が増えると、役に立たない者が増える」という言葉があります。

人は、便利になると、自分の頭を使わなくなるということの現れでしょう。

人間は、一度便利なツールを知ると、そこが基準になり、既存の当たり前だったツールすら不満を抱くようになります。日本では、2020年から「5G」が始まりますが、4Gですら、遅いと感じるようになっているということです。1Gや2Gの時代から見れば、3Gですら、革命的な超高速だったわけですし、便利を知るということは恐ろしいことなのかも知れませんね。

科学の進歩は、本当に、人に幸福をもたらしたのか?という議論はよくされるところですよね。

初心について(世阿弥)

世阿弥と言えば「風姿花伝」という能に関する指南書を残したことで知られています。

その世阿弥が語ったのが、初心に関する三つのとらえ方です。

一つ目が、ゼロベースで考え、緊張感を持ちことにあたるための「初心」です。

二つ目が、未開の領域への踏み込むための「初心」です。

三つ目が、年老いても、老後の年齢いふさわしい芸を学ぶための「初心」です。

「初心を忘れない」という意味では、どれも新鮮な気持ちを持ち続けるという意味では同じですが、モチベーションを保ち続けるための仕組み化が大事なのではないでしょうか。

③ 文学からリベラルアーツにアプローチできる

本書では、シェイクスピアのほか、星新一や、サンテグジュペリ、三島由紀夫など、色々な作家の古典や、哲学的な作品から、リベラルアーツを読み解かれています。

ここでは、シェイクスピアのみ取り上げようと思います。

私は感銘を受けた言葉が、3つあります。

綺麗は、汚い、汚いは、綺麗(マクベス)

物事は、すべて両面があるということが捉えらえるのではないでしょうか。

人は、一面だけを見て、批判や賞賛、信用しまいがちです。報道などは、心をとらえやすいように、情報の形を整えたりするので、これは報道が悪いという訳ではなく、私たちの心理を理解しているからこそのビジネスの在り方とも言えます。

情報や溢れる時代だからこそ、私たちは、常に本質を追究したり、視野を広げ、情報をうのみにするのではなく、一度自分の頭で考えることが大事だということですね。

マクベスで言えば、魔女の予言を妄信して、混乱をもたらしたわけですが、物語を通して、一面だけの部分だけで判断して、国を混乱させることとなりました。私たちは、マクベスから物事に両面性があることを学ぶ必要があると感じました。

この世はすべて舞台だ、男も女もただその役者に過ぎない(お気に召すまま)

私たちは、自分らしさを追究しているようで、実は演じている部分も少なからずあると思います。

経営には、物語が重要だなどとも言われるように、いかに自分の物語という作品を創造できるのか、自分の役に没頭できるのかが試されているのではないでしょうか。

自分たちは、社会に動かされているのだという視点、自分の社会での役割は何かというのを常に意識し、社会貢献の在り方を追究していく姿勢も重要ではないかと感じました。

生か死か、それが問題だ(ハムレット)

ハムレットは、優柔不断であることで、判断が遅れ、最終的には、皆で殺しあうことになってしまいます。

「じっと身を伏せ、自らの運命をただ受け入れる「生」を選ぶのか、闘って終止符を打つ「死」を選ぶのか」の選択に迫られ、「死とはなにか」「どのように死ぬか」をテーマに、最終的には、やらぬ後悔より、やる後悔ということで、闘うことを選び、殺しあうという流れです。

物事の本質を追究するために、じっくり考えることは大事なのですが、判断のタイミングも重要です。

必要なタイミングで、既存ビジネスとの競合や、リスクを恐れ、ズルズルと判断を引き延ばせば、やがて創造的イノベーションに飲み込まれ淘汰されていきますよね。

いわゆる「イノベーションのジレンマ」という問題です。

世界倒産図鑑でも取り上げたように、判断のタイミングが遅れたことで、倒産に至った大企業は複数あります。

 

おわりに

順番が前後しましたが、本書の最初に、変化が激しい時代に求めらる究極の資質として、

・本質をとらえる力があるかどうか

・人間への理解力が深いかどうか

・決断の質が高いかどうか

の3つがあるのではないかと触れられています。

本質をとらえる力がなければ、ビジネスを深堀りすることができませんし、人間への理解力が浅いと、芸術的で魅力的なサービスを生み出すのは、難しいといえるでしょう。決断の質を高めるためにも、自らの判断軸をどこまで明確に、持っているかという意味では、知識を積み上げ、判断軸を洗練させることも色々な視点をもっておくことは重要だと言えるでしょう。

私は、アウトプットこそアップデートにつながるのではないかと考え、ブログにて発信しているわけですが、変化が激しい時代を勝ち抜くためにも、ますますアップデートを繰り返していこうと思います!

ではまた!

まとめノート(時間がない人は、こちらだけでも)

 

 

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税理士 ヒロ

経営者、数字が苦手な方に寄り添い、税務の立場から支援したいという思いから税理士を目指し、20歳の時に税理士試験に合格しました。 その後、資産承継、事業承継に特化した税理士事務所に入社し、日々顧客の満足とは何か、自分の成長の形とは何かを追い求め、7年目に突入しました。 こちらのブログでは、私の日々の学びやアウトプットを記事として投稿しておりますが、会社経営をされる方、新規事業を考えられる方、事業戦略を考えている方の少しでも参考になれば嬉しい限りです。 私のアウトプットを通して、足りないと感じていた1ピースや、改めて見つめなおすべき1ピースを見つけ、考え直す場として活用頂ければと考えております。

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コメント

    • 高橋幸輝
    • 2020年 4月 26日

    著書の高橋幸輝です。丁寧にお読みいただき感謝申し上げます。

      • 税理士 岡本 浩史
      • 2020年 4月 26日

      コメントありがとうございます!!
      こちらこそ、学びとなる書籍を執筆頂き、ありがとうございました!!
      読者の方が増えればいいなーと思って、勝手に紹介させて頂きました!!

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