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マッドサイエンティストが日本経済を救う【奇跡の経済教室①】

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奇跡の経済教室【基礎知識編】/中野 剛志

なかなか、尖ったテーマにいたしましたが、私は、この書籍に触れた際、「まさに金融経済界のファクトフルネスじゃないか!」と感じました。

この書籍を通して理解できる日本経済政策3つの勘違い(すべて間違い)

①もっと規制緩和を!もっと消費税増税をして、財源確保を!という指摘

②国債による借金が膨れ上がっているから、どんどんデフレになるという不安

③債務不履行、ハイパーインフレ、金利急騰が実現するのではないかという不安

衝撃的ですよね?どれも、私たちが当たり前のように、考えて、ニュースなどでもそのような意識になるよう誘導されているようなことばかりです。これは、最も、世界的な一流の経済学者が経済を理解できていない人が多いからというのが、理由のようです。そんなことあってありえるんですか?笑ありえてるらしいです!

  それでは、内容に入っていきましょう

① もっと規制緩和を!もっと消費税増税をして、財源確保を!

まず、こちらの勘違いに対する答えは、「デフレ対策とは、供給を抑え、需要を促す政策を実施することなので、どちらも逆効果」というものです。

この話の前提として、そもそも、インフレやデフレとはどういう状態かを整理してみましょう。

インフレとは、「カネが溢れている状態」です。需要が過剰にあり、供給が不足しており、買いたいのに買えないとなっている状態です。だから、モノの値段がどんどん上昇していくわけですね。

次にデフレとは、インフレの逆。「モノが溢れている状態」です。需要が不足しており、供給が過剰にある状態です。売りたいのに、売れないとなっている状態です。だから、モノの値段がどんどん下がっていくわけですね。

それでは、それぞれの対策を考えてみましょう!どうすれば、改善していくでしょうか?

まずインフレ対策です。こちらは、需要を抑え込む必要と供給を押し上げる必要があるのですから、消費税を増税したり、金利を引き上げたりして、消費を抑制し、財布の紐を固くすればよいのです。また、供給を押し上げるという意味では、規制緩和による競争を激化させたり、グローバル化により、モノを増やせばよいのです。

バブル経済直下の日本に施された政策といえば、金利の引き上げをして、消費を抑制したり、土地購入の抑制などをして、モノを減らしたりしたというものがありました。インフレ防止には、正しい政策といえますね。

それでは、デフレ対策です。現在の日本に必要なのは、こちらの対策です。こちらは、需要を促進する必要と供給を抑え込む必要がありますから、消費税を減税したり、政府が財政赤字を作りだしてでも、公共投資をたくさんして、雇用や民間の所得を生み出せばいいのです。また、供給を抑え込むという意味では、規制を強化して、新たな業界に参入しにくい仕掛けや、保護貿易を行うことで、外国の安い輸入品などが入ってこないようにして、モノを減らす必要があります。

えっ?安い輸入品が入ってくれば、消費は促進されて需要は増えるのではないですか?そんな疑問を私も持ちました。しかし、冷静に考えると、需要が増え、消費が増えても、カネの受け取り手は、海外であるため、大きい日本の視点で見ると、日本国内では、貨幣流通量が減り、さらなるデフレへ繋がるのです。実際には、外貨レートなど外貨建の取引などからむのでしょうが、ここは、この程度で抑えておくといいと思います。

デフレの中では、モノよりお金の価値が高いのですから、みんな貯蓄に回そうとします。そして、よりデフレに進むという悪循環を生みます。このような家計個々で見れば正しい行動も、日本経済など全体でみれば、間違った行動になるというのを経済用語で、「合成の誤謬」というそうです。これに対する、政府の役割は、家計の消費を促進するというものです。

デフレ対策と税金の関係

デフレ対策としては、消費税減税が効果ありとされています。それでは、他の税金はどうでしょうか?

全て、減税すべきでしょうか?これは、税金の計算方法によるのが、実情です。消費税のように、一律どのような収入状況でも同じ税率が適用される税金は減税されたほうがよいです。

収入から、消費に回す割合は、低所得者のほうが、高いからです。

一方で、所得税や、相続税、贈与税など規模によって、税率が上がっていくような税金について考えてみましょう。

所得税の場合には、非課税となる低所得者の範囲を拡大したほうが良いと考えます。つまり、減税です。

相続税も贈与税も同じです。非課税枠を増やせば、次世代に承継する気持ちが加速することになるでしょう。貯蓄がある高齢層より、現役世代のほうが、消費の意欲は高いと考えられるため、需要は加速するでしょう。

それでは、法人税はどうでしょうか。規模にかかわらず、原則として、一定税率で計算される税金です。

これは、増税したほうがいいと考えます。あくまで、デフレ対策的にはです。

なぜなら、デフレの中では、儲けている会社ほど減税が行われれば、お金が残り、貯蓄に回そうとします。「無駄遣いしても税率低いし、税効果低いよ」となりますよね。そして、モノより、カネの価値のほうが高いのです。

法人税率は逆に増税を行うことで、経費を使おうという気持ちになるのではないでしょうか?そのうえで、投資を積極的に行っている法人には、減税する保護を手厚くすれば、設備投資なども促進されて、需要が増えるでしょう。

そもそも極端なことを言えば、税金については、国家財源を賄うために徴収されるものではありません。どちらかと言うと、租税は、貨幣流通量を減らすことで、インフレを防止したり、税金が払えることで、円通貨の信用を高めることにあるそうです。

② 国債による借金が膨れ上がっているから、どんどんデフレになる

次に、こちらの勘違いに対する答えは、「財政赤字の中では、国債をもっと発行して、財政赤字を垂れ流さなければ、インフレには、ならない」というものです。

つまりは、日本は、まだまだ借金が少ないということです。

デフレ対策とは何か?を思い出してください。政府が借金をたくさんしてでも公共投資を行うことで、民間の収入が増え、経済が潤う効果があるのでしたよね。

「誰かの消費や投資は、誰かの収入になる」ということです。当たり前の話ではあるのですが、国家経済を考えるうえでは、抜け落ちてしまいがちです。貨幣を発行できる(正確には、複雑な仕組みがありますが)政府がカネを民間にばらまくという意味では、無駄な公共投資も立派なデフレ対策ということです。

③ 債務不履行、ハイパーインフレ、金利急騰が実現するのでは?

最後に、こちらの勘違いに対する答えは、「そんなこと、国家に財政破綻したい!という意思がない限り実現しない」というものです。

それぞれ説明していきましょう。

債務不履行になる可能性

一般家計で考えたときには、赤字な状態で、借金をしてまで無駄遣いするのは、あまり賢い行為とは言えません。これが、よくニュースなどで報道されるところの、「日本国家を家計に例えるとこんなにやばい状態」とか「高級外車とか乗ってて、金持ちに見えたけど、ふたを開けたら、借金まみれなんて男いやですよね?」なんて、言う例えです。

しかし、このような指摘は、間違いです。

家計と国家経済を同一に語っては、いけないのです。

なぜなら、国家は、貨幣を発行できるからです。家計に打ち出の小づちのように、お金がじゃぶじゃぶ出てくる道具があれば、借金とは?ってなりますよね。国家経済とはそういう状態です。

円建てで国債を発行する限りにおいては、円を発行できる政府は、いくらでも返済原資に困らないのです。

したがって、いずれは、民間貯蓄の合計を国債発行額が超えるので、近い将来日本は、破綻するというシナリオも的外れな議論となります。

それでも、ギリシャやアルゼンチンのように、債務不履行により、財政破綻した国もあるではないか?という指摘ももちろんありますよね。これらの国がなぜ財政破綻したかと言うと、ユーロ建ての国債発行等外貨建て国債の累積により、自国に通貨発行権がない通貨での借入が累積し、もちろん、お金は足りなくなりますから、財政破綻したという経緯があるのです。

そもそも、国債を政府から民間銀行が購入して、日銀が銀行から、民間銀行から国債を買い上げるという話が国債発行の仕組みです。

 

加えて、民間銀行の国債購入原資は、実は、民間貯蓄ではないのです。複雑な仕組みは、書籍を読んで頂ければと思いますが、民間貯蓄に関係なく、銀行はお金を生み出される仕組みがあるため、民間貯蓄を必死に集めないと、国債が発行できないということはないのです。

ハイパーインフレになる可能性

ハイパーインフレになったら、諭吉様が紙切れになってしまうではないか!という指摘ありますよね。ギリシャやジンバブエをイメージされる方も多いでしょう。

しかし、現在日本は、大幅なデフレです。デフレ対策を実行することで、デフレを脱却し、インフレになり、さらにデフレ対策を続けると、ハイパーインフレになるという流れがあります。

つまり、インフレ状態を放置して、どんどんデフレ対策を実行すると、ハイパーインフレに陥りますが、インフレ対策の文化が根強い日本でそんなことありえるでしょうか?無駄な公共投資を削減しろ!という政治家多いですよね?笑

そういう意味では、財政赤字の限界、国債発行の限界は、インフレ率にあります。

インフレの中で、国債を大量に発行し続けるとハイパーインフレを引き起こすこととなるでしょう。

だけど冷静に考えてください。インフレになっている時点で、お金は市場に余っているので、投資は促進されているはずですし、経済成長しているはずです。国債発行する意味はありませんよね。

ハイパーインフレを引き起こすもう一つの可能性としては、度重なる災害が繰り返されて、モノが徹底的になくなっていく状況を日本政府が傍観して、何もしなければお金があまりインフレ、ハイパーインフレを引き起こすこともあるでしょう。だけど、そんなことありえるでしょうか?災害が起きても一切復興はしない!と政府が決めるということですよ?

金利が急騰する可能性

最後に金利が急騰する可能性についてです。金利が急騰するということは、国債を誰も買わなくなるということですよね。これは、日本政府が大々的に「日本政府は近いうちに破綻します宣言」を行えば、急騰することもあるでしょう。そんなことをしない限り急騰することはないと筆者はいいます。現状の超低金利でも、買い手はたくさんおり、民間銀行の間では競争入札つまり、セリが行われてすらいるのです。マイナス金利にすら突入しているのに、、、です。

日本は、借金大国だからやばいよ。みんな言う割にはです。つまりは、誰も日本政府の破綻など信じていないということです。

そして、そもそも金利急騰しているということは、お金が余っている状態だから、インフレであり、経済成長しているから、いい状態を生んでいるのです。

仮に、金利が急騰して、国債の利払いが増えたとして、日本政府は、返済原資である通貨を発行できることを忘れてはいけません、、、

おわりに

この書籍私が、「経済界のファクトフルネス」と例えた理由がお分かり頂けたでしょうか?

一言で振り返るなら、日本国家は、破綻することがないから、もっともっと国債発行してください!ということです。

「安心してください!借りれますよ!」ってことです!

ではまた!

まとめノート(時間がない方は、これだけ見てもOK!)

 
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税理士 ヒロ

経営者、数字が苦手な方に寄り添い、税務の立場から支援したいという思いから税理士を目指し、20歳の時に税理士試験に合格しました。 その後、資産承継、事業承継に特化した税理士事務所に入社し、日々顧客の満足とは何か、自分の成長の形とは何かを追い求め、7年目に突入しました。 こちらのブログでは、私の日々の学びやアウトプットを記事として投稿しておりますが、会社経営をされる方、新規事業を考えられる方、事業戦略を考えている方の少しでも参考になれば嬉しい限りです。 私のアウトプットを通して、足りないと感じていた1ピースや、改めて見つめなおすべき1ピースを見つけ、考え直す場として活用頂ければと考えております。

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