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新たなデジタル通貨libra(リブラ)とは?生み出す金融効果を考える

この記事を読むのに必要な時間は約 4 分 14 秒です。

決定版 libra (リブラ)/木内 登英

皆さん、libra「リブラ」って聞いたことがありますか?

今回は、最近よく聞くけどよくわからないこちらの言葉について、解説していきたいと思います。

本記事を読むにあたって、通貨と国家の関係を理解するためにも、以下の記事を先に目を通しておかれることをお勧めいたします。

libraとは?

libraとは、「GAFA」の一角であるFacebookが2019年6月に提唱した新たなデジタル通貨のことです。

その運用開始時期は、2020年前半とも、もう少し遅れるとも数年後になるのでは?と色々言われていますが、ビジネス開発と金融の世界は密接であるため、金融の未来を考えるうえで、把握しておいて損はないでしょう。

私も、よくわかっていない部分が多かったので、今回触れてみることにしました。

中央銀行が発行する通貨とは、違い巨大プラットフォーマーであるFacebookがその管理主体となることで、ビッグデータと金融をつなげて、何か企んでいるのではないかと懸念されたり、中小銀行を破綻させるのではないか、中央銀行を弱体化させるのではなど色々言われていたり、リブラの管理主体から、ビザやマスターカードが脱退するなど色々ニュースにもなっていましたよね。

Facebookが掲げる一番の理念は、口座開設ができない低所得層に金融を身近にしてもらい、生活を豊かになってもらうという理念があるそうです。

社会起業家としは、素晴らしい理念だと思います。

ただ、この理念を原因として、本人確認を緩くして、低所得層でも、デジタル通貨を使いやすくしようとする動きのために、匿名性を高め、マネーロンダリングの温床になるのではという議論もあるようです。理念に、批判や懸念はつきものということですね。。。

libraとビットコインの違い

①中央集権型の管理

②価値の安定性

③許可型ブロックチェーン

①中央集権型の管理

libraの管理主体として、予定されているのが、「libra協会」という存在です。怪しい団体かと思うかもしれませんが、そうではありません。VCを含む大手企業が参画しており、その参加には、1000万ドルの出資が必要と言われています。

②価値の安定性

ここが、最大のビットコインとの違いなのです。ビットコインは、価値の変動制から、通貨というよりは、投資商品としての運用がメインとなっており、通貨としては使いにくいという意見があります。この点、libraは、価値の安定に重きを置き、ドル、ユーロ、円、ポンドなどの安全資産によるポートフォリオと連動させることで、価値が大きく変動しないような仕組みを構築しています。

③許可型ブロックチェーン

libraの新規発行と消却には、「libra協会」の許可が必要とされているため、無許可型のビットコインとは、ここが異なるということのようです。

libraと中央銀行とのかかわり

中央銀行が通貨を発行する際には、民間金融機関から国債を購入するという流れは、関連記事にも上げている国債の書籍で勉強しました。余談ですが、先に国債について勉強しておいてよかったと思いました。たまたまですが笑

中央銀行としては、購入した国債からの利息収入を通貨発行益として、政府に納めるという形をとっています。

しかし、libra協会が通貨を発行するとどうなるでしょうか?

安全資産として、各国の国債を保有したり、各国から資金を受け入れるため、預金の総量や国債の総量には影響があまりないと言われていますが、中央銀行としては、利息収入を得ることができないため、政府の税外収入が減少し、さらなる国債の発行、さらに先を読めば、国債の余剰により、利息が上昇し、経済が縮小するリスクがあるのではないかというのが、私の読みです。

なお、書籍の中では、預金の総量は変わらないが、資金を受け入れたlibra協会のメンバーが預金するのは、大手銀行であると想定されるため、中小銀行(地方銀行)が、破綻するリスクがあると触れられていました。現状で多額の借金を抱えている地銀。今後、どうなるのでしょうか?いずれにしても公衆電話が町から減少したように、金融機関の実店舗が減少するというのが、私の読みです。

米国と中国の対立構造

Facebookがデジタル通貨libraを先導することで、データを金融に紐づけて、さらなるGAFAによる市場独占を引き起こすのではないかという懸念により、米国内でもlibraに対する懸念のほか、GAFAを解体しようとする流れが加速しているようですが、GAFAとしては、データ保護のために、かなりのコストをかけているため、解体すれば、データをさらに守り切れなくなり、国民のデータ侵害のリスクは高まるということで、ここはまだまだ揉めているようです。

一方で、米国は中国とも対立構造を描いています。

中国では、アリペイやウィーチャットペイによる決済シェアが高まっており、キャッシュレス文化が加速しています。ただ、これらの決済手段は、既存の銀行預金制度を前提としちることから、さらに中国では、デジタル人民元の発行により、現金に代替するデジタル通貨を発行することにより、プラットフォーマーと中国共産党のつながりを懸念する利用者の声などにもこたえる姿勢があるようです。

中国としては、人民元の国際化や中国経済圏を広げようとする姿勢から、米国との覇権争いはまだまだ激化しそうです。

libraへの懸念から金利を読む

銀行の懸念として、よく話に上がるのが、銀行は、預金者からの預かり金のすべてを常に確保しているわけではなく、企業や個人への貸し出しに充てているため、預金者全員がとりつき騒ぎを起こして、すべての預金を引き揚げようとすれば、銀行は破綻するというものがあります。

銀行としては、預かったお金を貸し出し等に充てることで、その運用収入と支払利息との間の利ざやで、運営されているため、このような運用方針をとり、リスクとは表裏一体となるのは、やむを得ません。

これを、libra協会に当てはめると、どうなるのか?というのが、指摘されている懸念の一つです。どこか、ずるい指摘のような気もしますが、中国のアリペイやウィーチャットペイでは、預金された金額との同額を準備金として積み立てるという規制が既に発動されているようです。ほかに収入があるアリババやテンセントだからこそ対応が可能な規制だと思います。

では、libraはどうするのか?libra協会の参加者は企業の集まりでしかないため、企業の破綻にどう備えるのか?とりつぎ騒ぎにどのように対応するのか?通貨発行額の同額を準備金にすることで、通過発行益が減少するが、libra協会はどう備えるのか?

というような懸念です。

ただ、準備金を同額積み立てた場合、libra協会に資金需要が生じた場合には、金利を支払って、資金を調達する必要があるため、これを利用者の借入利率に転嫁されると、金利が上昇するのでは?というのが、私の懸念です。

リスクに対して、規制をかけると、別のリスクを引き起こすということでしょうか。ルール構築は難しいですね。

もっとも、各国がどのような規制をかけていくのかはまだまだ検討中とのことですが、libra協会にどの企業が参加していくのか?libraがどのような影響を与えていくのか?はまだまだ観察の必要がありそうです。

ではまた!

まとめノート(時間がない方は、これだけ見てもOK!)

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税理士 ヒロ

経営者、数字が苦手な方に寄り添い、税務の立場から支援したいという思いから税理士を目指し、20歳の時に税理士試験に合格しました。 その後、資産承継、事業承継に特化した税理士事務所に入社し、日々顧客の満足とは何か、自分の成長の形とは何かを追い求め、7年目に突入しました。 こちらのブログでは、私の日々の学びやアウトプットを記事として投稿しておりますが、会社経営をされる方、新規事業を考えられる方、事業戦略を考えている方の少しでも参考になれば嬉しい限りです。 私のアウトプットを通して、足りないと感じていた1ピースや、改めて見つめなおすべき1ピースを見つけ、考え直す場として活用頂ければと考えております。

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