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相続税ってどれぐらいの割合の人が払ってるの?【2019年末公表最新情報】

この記事を読むのに必要な時間は約 2 分 38 秒です。

この記事を読んで学べること

①亡くなる人のうちどれぐらいの割合で相続税申告がされているのか

②相続税の調査はどれぐらいの割合で受けているのか

③公表資料から、財産保有形態の変化含めその背景を考察

平成30年分相続税の申告実績より

2019年12月23日平成30年分の相続税の申告実績が国税庁より公表されました。

なお、ここでいう平成30年分実績とは、2018年11月より、2019年10月末までの期間で提出された実績とのことです。

なぜそのような期間の取り方をしているのかは、私にもよくわかりませんが、毎年そういうものだとご理解ください笑

それでは、内容へ入っていきましょう。

まず、以下が相続税申告の実績です。

実績としては、画像2ページ目の棒グラフからも分かる通り亡くなる人の数は毎年増えていますし、相続税を申告する人の割合も毎年増えています。

増加している死亡者数に課税割合を乗じた数以上に、申告書提出者の数が増えていますよね。

相続税申告対象者が増える要因には、以下の二つがあると私は考えています。

相続税申告者が増える二つの要因

⒈節税策を防止する税制改正や最高裁判決による影響ほか法令の厳格化

⒉お金持ちが増えた(平均株価の上昇、不動産価格の高騰などの状況を含む)

まず、1つめについて、簡単に触れると、平成27年からの基礎控除額(非課税枠)の減額があります。従来の基礎控除額より4割減となったため、上記画像2ページ目の棒グラフ上の平成26年から税制改正のあった平成27年とでは、課税割合に約2倍ほどに上昇しています。

 相続税の節税意識が世間的に高まってきたのもこのあたりからではないかというのが、私の肌感覚です。

次に2つ目のお金持ちが増えたという部分の話ですが、以下の表をご覧ください。

国税庁の同一資料の中の10年間の財産構成の推移を見ると「財産の半分は不動産だ」というような話も薄れていくほど、財産額全体に対する現預金、有価証券、その他(保険契約、貸付金など)の額、割合共に上昇しています。

相続税対策として、活発に賃貸マンションなどが建てられているイメージに反して、意外にも不動産の額は増えておらず、財産額の増加のほとんどを不動産以外が担っています。

ここには、将来に備えて不動産よりも現預金を確保しておきたいというような層の増加や、海外に金融資産を持つ層の増加により、財産額が増えても、不動産保有額の増加に直結していないのではないかと考えています。

なお、財産を評価する仕組み上、同じ時価の財産でも、現預金で持つよりは不動産として持つ方が、相続税計算上の評価額は下がりやすいのですが、現預金等で財産を保有する層の増加により、申告書提出者の増加を支えているとも考えられるのではないかと思います。

平成30事務年度の相続税調査実績より

まず、平成30事務年度とは、平成30年(2018)年7月から令和元年(2019)年6月末までの期間となります。

申告実績での期間とは若干ずれておりますが、これは、事務年度という税務署の年度時期が関係しています。ご注意ください。

以下の表が国税庁発表の調査実績となります。

上記表の相続税申告実績が、約116千人だったので、約10人に1人の割合で税務調査が入っているということになります。

私の肌感覚ではもう少し割合的に多いような気もしていますが、全国平均としてはそんなものということでしょう。

あくまでも申告の割合や調査の割合の話は全国集計によるものですので、富裕層が集まりやすい地域については、もう少し申告している割合も上がるなどの事情もあるので、ご留意ください。

ちなみに、相続税の調査に入られて何かしらの追徴として結論づけられる割合も8割以上と相当高いことが伺えますね。

ちなみに、税務調査で最も指摘されやすい財産は、現預金と生命保険契約の漏れです。現預金の漏れの指摘で多いのは、お子様やお孫様名義で貯金していたけど、お子様、お孫様がその存在を知らなかった等により、亡くなった人名義ではないものの財産に足し戻すべきという指摘を受けるものです。

生命保険契約の漏れで多いのも、亡くなった人が被保険者ではない契約(配偶者、お子様、お孫様の身体を借りている契約)だけど亡くなった人が保険料を払っていたものについて、保険料に関して返金を受ける権利があるので、財産に足し戻してくださいという指摘です。

グラフをご覧いただいても、現預金とその他が財産もれの7割を占めていることがわかります。

ということで、国税庁の資料から財産所有の背景などを軽く読み解いてみました。

詳細な考察や、途中で少し触れた税務調査の話などは、また別の機会にでも触れていきたいと思います!

ではまた!

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税理士 ヒロ

経営者、数字が苦手な方に寄り添い、税務の立場から支援したいという思いから税理士を目指し、20歳の時に税理士試験に合格しました。 その後、資産承継、事業承継に特化した税理士事務所に入社し、日々顧客の満足とは何か、自分の成長の形とは何かを追い求め、7年目に突入しました。 こちらのブログでは、私の日々の学びやアウトプットを記事として投稿しておりますが、会社経営をされる方、新規事業を考えられる方、事業戦略を考えている方の少しでも参考になれば嬉しい限りです。 私のアウトプットを通して、足りないと感じていた1ピースや、改めて見つめなおすべき1ピースを見つけ、考え直す場として活用頂ければと考えております。

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